組合員活動報告

【こうち】2019.9.23(月)『水道法改正!?わたしたちの水はどうなるの?水道料金は?』開催報告

2019.9.30

はちきん脱原発 主催

『水道法改正 !?わたしたちの水はどうなるの?水道料金は?』開催報告

 9月23日(月)、元高知水道局職員・武内則男さんを講師にお招きして開催しました。参加者は57名。武内さんの講演前に、はちきんメンバーによる水道法改正を理解するためのプチ口演も行いました。

 衆議院でたった8時間という短い審議で可決された改定水道法(今年10月1日施行)には、水道事業の運営権を民間企業に売却できるしくみ「コンセッション方式」が記載されています。所有権はそのまま自治体がもち運営権全てを民間がもつというもので、多くの懸念があることが指摘されています。

懸念①:料金は?老朽化した水道管はどうなるの? 

→ 民間になると利益重視に。水道管の補修を理由に水道料金が大幅値上げになる可能性も。一地域につき一社独占となるため競争が存在しなくなり、ボリビアでは2年で35%、オーストラリアでは4年で200%水道料金がアップしている

懸念②:災害時の壊れた水道管の修復や、水の安定供給は?

→ 利益は企業側に、何か起きた時の修復、後始末の負担は自治体側に

懸念③:再公営化をしようとするとどうなる?

→ 民営化後に再び公営に戻したインディアナ州では、企業との契約期間がまだ10年間残っていたため、29億円の違約金の支払いを求められている

幻冬舎新書「日本が売られる」堤未果著 より

 武内さんのお話では、「日本でも大阪や横浜、奈良など19の自治体が公営化の対象事業体として国から名指しされている」「日本がコンセッションを導入した場合もサービスの向上は難しく、料金も上がると思われる」「県下では須崎市が浜松市に続き(日本で2番目に)下水道のコンセッションをすすめている」「高知市、南国市は現時点ではコンセッションにはしないと表明しているが、他の自治体の導入が進めば方針変更の可能性もないとはいえない」「小さい自治体でも、複数の自治体をひとまとめにしてコンセッションが導入されることも」等の報告を頂きました。

 アンケートには「命につながる水だからこそ、公営で安全安心な水を確保すべきです。『命の水』を売り物にしてはいけない」「高知市議会の答弁を注意してみていかなければと思いました。赤字財政の高知市の財政がいつまで続くのかと考えると心細いです」等たくさんのご意見を頂き、関心の高さがうかがえました。